献体

日曜の朝に叔父が死んだのだった。 叔父は自分の死後、自分の体の使えるもの全てを献体するよう登録していたそうなので、遺体は病院へすぐ持って行かれたとのことなのだけれども、で、いつ使われずに残った体が帰ってくるのかというと、それは献体を扱っている側の人も全く分からないのだそうだ。 遺骨として返却されるんだったかな。 いつ臓器等が必要になるのか分からないからいつ返せるか分からないとか何とか、何日後か半年くらい後なのか分からない、などなど、又聞きのうるおぼえなのでかなりおぼろげなんだけども、とにかく、叔母は遺体が無いので葬式や通夜のしようがないと、死後から間を何日か開けて記念回という形で叔父のお見送りをする事にしたそうだ。 身内の遺体というか遺骨がいつ遺族の元へ帰ってくるか分からないというのは残された人にとっては妙な心持ちになるなと思った。