M-1グランプリリターンズの感想的なもの。


M-1の舞台裏のドキュメンタリー部分がかなり良かった。 優勝したアンタッチャブルのシーンを中心にまとめてるせいもあるかも知れないけどアンタッチャブルが何度もネタ合わせしていたのが好印象で、M-1で優勝狙ってたからなのかいつもそうなのかは知らないけど意外な感じがした。 もっとゆるく合わせて本番で爆発させてるのかと思ってたので。 でも優勝出来てなかったらあんなにネタ合わせしていてもダメだったのだなという印象になるのあろうな。 そのほか南海キャンディーズだったかが高得点取った時にアンタッチャブルの柴田と笑い飯の哲夫が顔を見合わせていたシーンや、麒麟の川島が持っていたミネラルウォーターを出番前と思われるアンタッチャブルの山崎と柴田が貰って飲んだり、柴田が川島に敗者復活から決勝出れて良かったよね的な会話をしていたのとかが、カメラが回っているのを分かった上でのパフォーマンスもあるのだろうけど、いい雰囲気だったな。 あと決勝に出られなくなった時の笑い飯の西田の紅潮した顔に目頭が熱くなってしまった。



で、ネタのいい加減な感想(記憶違いもあるかも)


千鳥 : ノブの眠れないという振りから始まるあり得ない二択を繰り返すネタ。 相変わらず大悟の「どうすんなっちゅう話や」や「ノブのキスの顔に一点の曇り無しや」が印象に残るなぁ。 テレビ番組でもよくやってるネタなので既視感がかなりあるのだけど会場のお客さんの反応がいい感じなのか乗ってしゃべってたと思う。 お客さんはこれ以降も笑いが続いていていいお客さんだったのではないだろうか。
千鳥は、大味で馬鹿っぽい物語を作ってその話を強引に進めたり日常に絡めたりして笑いに転化していく漫才をやるのだけど、たいがいが、あるあると思える設定や展開をする物語ではないし、これは千鳥がどうのという事ではないけど、共感を元にネタを作っていないお笑いって、笑えないけどそれ共感できる、という保険が無い分、笑いをはずした時きびしい事になるから大変だよなぁと思う。


東京ダイナマイト : 刀を使った振りがM-1と違って笑いを取れてて、はちみつの顔が綻んでたように思えた。 その後も床屋だったか美容院だったかのネタでコンスタントに笑いを取っていて、M-1での借りというのかな、印象を変えられたんじゃないかと思う。 「大体40分から41分くらいです」が面白かった。 東京ダイナマイトの漫才は聞いてるとほのぼのするなぁ。


タカアンドトシ : 「大人か」「おてんばか」という突っ込みを繰り返しすぎたのではないかな。 ボケはありがちで古いものが多いのでテンポとタイミングが命な漫才だと思うのだけど決勝で本当にこのネタをやっていたら思い切りはずしたのではないだろうか。 あとタカの声ってガレッジセールのゴリに似てると思った。


POISON GIRL BAND : 今回のリターンズでは自分的には一番面白かったかな。 ドカベンのコミックスを貸すネタで、前に一度どこかの番組で見た事のあるネタだったけどその時より長かったし全然面白かった。


トータルテンボス : 鼻毛が出てるってネタをやっていたけれどいまいち面白みに欠けたかな。 あまり印象に残ってない。


笑い飯一休さんネタだった。どっかしらいまいちに感じたのだけど会場では結構笑いを取っていた。 笑い飯には爆発力のあるネタというか勢いみたいなものをもっと感じたいなぁ。


麒麟 : 遊園地に行くネタだったっけか。 そこそこ面白かったはずなのだけど印象にはあまり残っていない。


南海キャンディーズしずちゃんがホストクラブへ行くネタ。 山里のボケ突っ込みがはまってない所もあったように感じたけどしずちゃん阿波踊りみたいなのとかまだまだ面白要素があって新鮮だった。 「おまえ、ほんとにボブか?」は南海のネタパターンだっけど笑ってしまった。 ところで南海キャンディーズっていつ見ても衣装が同じに見えるけど微妙に変わったりしているのだろうか。 というか、南海の衣装に個人的に関心がないから変化に気づいてないだけかも知れない。


アンタッチャブル : 変な不動産屋のネタ。 ネタの前半は小ボケが駄洒落風味なのが多くていまいち面白くないものが多かったけど後半多少持ち直してたかな。 あまりはじけなかったけど腕で無難にこなしてた感じだった。 「なーんだかんだいってますけれどもー」「なんでそう突っ込むんだよ! なんだかんだいったっていいだろうがよ!」から「エイ エイ エイ! エイ エイ エイ!」「オーって言ってくれ!すっきりしねえなぁ」、「まず場所はどこがいいですか?」「あー場所?場所は絶対渋谷がいいのよ」「(メモしながら)絶対渋谷。 じゃ最悪埼玉でいいと」「いいわけねえだろ」
の流れが個人的には好きだな。

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んで、アンタッチャブルのネタ終わりでみんなでトークのコーナーへ行った時に後ろの大きなモニターに「ありがとう!そしてサヨナラー!! あと、M-1の予選のMC希望」って表示されてて、でも番組的にはそれは省略されていて次の話題に行ってたので何の話だか分からなかったわけだけれども、誰かMC辞めるのかな。


番組最後に1000万円渡す時にアンタッチャブルの所属する人力舎の副社長が来て400万円貰ったり、残りのお金の半分の300万円を山崎だけくりぃむしちゅーの有田に持ってかれる展開になったのが、バラエティで良くありそうな事だしそれなりに面白かったけれども、いじられて輝く芸人だとしてもチャンピオンなのだからもうちょっと大切に扱って欲しかったかなぁと思った。 山崎顔笑ってなかったし。 っていうか顔怖かったし。
まぁ結局は楽屋で貰えていたけど、あれ会場の人はもらえたっていう事を知る事が出来てたのかなぁ。 立派なチャンピオンとして扱われたのを見て会場を後にして欲しかったので。 ただ楽屋で山崎がキムから100万円づつ貰ってびっくりして喜んでた時に山崎の後ろの鏡に柴田が黙々と着替えてるのが映り込んでたのには笑った。