トップをねらえ2!の断片的なメモ。


いつお店に行っても貸し出し中だったトップをねらえ2!の#2をやっと見られた。
#1を最後に見てから日がだいぶん経ってしまい、繋がりが分からなくなるのが心配だったのとまた見たいのとで#1も一緒に借りて見たわけだけれども、このぶんだと、#3、#4と借りるたびに毎回#1から全巻借りて見直しそうで、自分の記憶能力への危機感をひしひしと感じてしまう。 でもなんだか分からないがこれでいいのだ。 ならいっそ買う予定はないのかという話もある気もするけどその予定は全然ないのだよな。


で、#2の感想だれども、トップレスという能力によって出来るヒエラルキーが青春物っぽくて興味深かった。 才能がなく、その才能の無さをテクノロジーや武力の強化で補おうとする者、かつて才能があり、今ではその才能が失われてしまった者、まさに今才能が失われようとしている者、その才能の発露のピークの中にいる者、才能が開花したばかりの者、などなど。
その才能が思春期や若さと同義なのか知らないけれど、トップレスなのは若い子ばかりだし、トップ2の制作が発表されてそのキャラクターを初めて見た時に、体型的にももう青年なのに女の子キャラと同じくブルマみたいなコスチュームを来ていて個人的に違和感を感じていたニコラだけれど、あれは、もう大人になってしまっているのに無理に大人になる前の自分で居続けようと無理している事のメタファーなのかなと思った。 それが妄想に過ぎないかはともかく、そういう事を思うとキャラクター造形ってすごいなと思う。 厳密に言うとヒエラルキーというのとは違うのだけど他の言い方が思いつかなかったのでした。 それと、「才能」という言葉を使ったけど、才能というのは努力や根性では得られなくてほとんどその人が生まれ持ったものだと思うけど、だから、トップレスの世界ではノノがいうような努力と根性は無縁なわけで、努力と根性はいらないというような事はラルクも#1で言っていたけど、そんな世界ででどう努力と根性が必要になってくるのか気になった。 ディスヌフとノノがコミュニケーションみたいなのを取れたのもバイト先の人を助けようと必死に努力した結果というよりは謎のロボットとして生まれた才能とも受け取れるし。 少なくとも積み重ねた努力というのではないよな。


かつて才能のない能力者だったハトリが、トップレスの能力は「いつか上がりの日が来る」的な事を言ってたけれども、「上がる」という言い回しってなんだか更年期の中年女性みたいな感じ。


ラルクの物語内での立ち位置が少しだけFLCLのナオ太っぽいと思った。


細田守版ワンピースでは村上隆キャラっぽい花が出てきたけどトップ2の#2で出てきたおたまじゃくし型戦艦ララァシャンも村上隆のDOBに似てなくもないかも。 無理に言えばだけどというか無理だなやっぱり。 戦艦とか戦闘機とかに鮫の口ような絵を描くのはよくあるのだし。


#2からついたオープニングのシルエットでアフロかチリチリパーマの二人組がいたけど、あれがふたごのサーペンタイン姉妹なのだろうか。 ところで、サーペンタインを検索してみると色んなものがヒットしたのだけども、その中で気になったのは、ピーターパンの住むネバーランドはサーペンタインという名前の池にあるという話。 フラタニティやトップレスの能力が若い子にしか発言しない事と関連がありそうな繋がりだ。 適当に言うとニコラ=ピーターパンとか。


#2でオープニングがついて、オープニングの映像はRe:キューティーハニーのようなパステル柄からシーンによって色が濃くなっていく虹のような抽象的な背景に黒いシルエットのノノが同じく黒いシルエットの登場人物達の少し手前を左方向に歩いてるシーンが所々挿入されている以外は#1と#2のシーンを合わせて作ったたもので、オープニングのためだけに作られたシーンがほとんど無いのが少し残念だったけど、バスターマシンやキャラクター達の仕草や動きが短いカットで連鎖していって見ていたら、音楽とあいまってすごく気持ちよくて何度も繰り返し見てしまった。 オープニングの演出は摩砂雪作監は貞本、作画は林明美柴田由香。 何よりもオープニングでのノノの稲妻キックのシーンは#1で見た時より全然格好良くて気持ちよかった。 特に下向こうの方の宇宙怪獣へ向ってノノがキックを繰り出して段々吸い込まれるように小さくなっていく辺りとか。 でもオープニングで使われたシーンで一番好きなのはノノが電車の日除けを上げてまぶしがる腕の仕草。 人のしぐさとか好きなので。 ノノがノノがとメモしているけど実際はアニメを見る時にはそんなにキャラクターに対しての思い入れはなかったりするけど。


ノノは年を取らないんだよな。


おたまじゃくし型の戦艦の1機が火星に落ちるかも知れないシチュエーションはもっと緊迫感あってよかったのではないかな。 艦内のハトリが死ぬのを覚悟するとか、助けようとしてるディスヌフに自分達はもういいとか、そういうのがあっても良かったかも。 死ぬかも知れないという感じがいまいち出てなかったと思った。 他にも、宇宙怪獣がラルクとハトリのいる戦艦に近づいた時にモノクロでスローモーションになって、窓のようなモニターの外の宇宙怪獣と驚くハトリの顔が切り返されて再び通常のカラーに戻って戦艦を離れて飛び去る宇宙怪獣が移るシーンは、スローでの宇宙怪獣の動きをもっとスローにして通常のスピードの飛び去るシーンをもっと速くした方が生きたんじゃないかと思う。


宇宙怪獣が頻繁に現れるようになったのはノノとコンタクトを取るためなのかな。 山奥にいたのは宇宙怪獣からノノを隠すためとか? ラルクとハトリのいる戦艦に宇宙怪獣が近づいて来た時、宇宙怪獣が中を覗いてるような感もあったけどもちろん窓があったではないので見えてはいないか。


ニコラがバスターメガティックPK?を使った時にギュバーンとか叫んだのが何か気になって検索したら、ギュバーンってジョジョの奇妙な冒険で使われる擬音の1つのようだ。 そういえばニコラがその少し後で、柔らかい口調でだけどオーラオラオラオラオラーとも言っているし、ジョジョネタなのかも知れない。 で、ジョジョに出てくるスタンドという特殊能力は、その人によって能力の種類が違うのだけど、トップレスの能力も、影から呼び出せるとか、遠隔操作出来るとか、色々種類があるのかも知れない。


トップをねらえ2!の#1を初めて見た時にはエウレカでも真似られてたノノが両親指を立てて叫ぶシーンとか胸を出すとかが苦手だったけど、今回#1を見返したり#2でのパンツがやたら露出するのは普通に見られた。 どっか麻痺してるのかも分からないけど、見せ方が結構あっさりして嫌味がないから機にならなかったのかも知れない。 ただやっぱりそういうの特に無くても十分面白いんじゃないかなとかは思う。 でもパンツとか胸がはだけるとかいうのは、少女革命ウテナでの奇抜な衣装や変身シーンみたいに、疑似餌なのかもとも思う。


#1の冒頭でノノが犬を蹴り上げるシーンがひどい感じがしたけどそれはロボットなのでそういうノリなのかなと前にメモしたのだけど、#2ではラルクがノノの足を蹴ったり風呂場の床を掃除するブラシをきつく顔に当ててこすったりしてて、前回犬を蹴ったのはロボットの繊細な表現ができないギミックではないのだなと思いなおした。 そういう他人やロボットに対する荒い扱いがちょっと気になった。 次回ではチコが自分のバスターマシンを壊してしまうようだしフラタニティは粗雑な集団という事かも。 ただ思いついただけなのだけどコクトーの恐るべき子ども達みたいな集団なのだろうか。 そういえば、アニメージュのインタビューで鶴巻監督は自分はマゾだ的な事を言っていたはずで、鶴巻監督的には、ポップな音を付けたりデフォルメさせて描いて暴力的なアクションを軽い印象に異化するよりは、きつめに蹴られたりするのを直接きつめに見せた方が感覚として気持ちよいという人なのかも知れない。


ノノがラルクに足を蹴られ痛がってしゃがむシーンは、そのしゃがんだ時のノノの折り曲げた足の長さが、背の高い人の長い足という感じが出ていてなんか良かった。 立っていて初めて背の高さが強調されるよくある方法だけじゃない背の高さの見せ方をしているのだなという意味で。


「お姉さまなんかになりたくない」というタイトルって結局何だったのだろう。 お姉さま呼ばわりされたくないではなくて年上扱いされたくないって事かな。


台詞がなんかいい。 榎戸脚本ってあざとい所はあるし同じ事をやっているだけとも思えるのだけど思春期を扱うのがやっぱり巧いと思う。


たまたま、数日前にインタールードの2巻と御伽草子の現代編に入ったのもレンタルして先に見ていたのだけど、続けて見てると、いつの時代のアニメなんだと思ってしまうくらい、現代を扱っているはずの世界の中でのキャラクターの性格や台詞が古い感じがしたのだった。 インタールードは1巻もそうだったけど、巻末に、主要キャラクターを演じた声優達のゆるい雑談が収録されていて、それがかなり残念な仕上がりで見ていてつらいものがあったのだけど、それに比べるとトップをねらえ2!に収録されているものは、見やすかったり、監督の話も長めに聞けたしましだったと思う。 ただ、録音や編集について全然知らないけどGUNBUSTER TV全体の音声のノイズの処理がうまく出来てないように聞こえた。 本編の最初の方の「青い鳥でいっぱいなんですねぇ〜」という音声も少しノイズ入っていたけど、その辺は借りたビデオの状態が悪いだけかもしれないしちょっと分からない。


その、トップをねらえ2! #2の巻末に収録されたおまけのGUNBUSTER TVで鶴巻監督の語ったところによれば、ヒロインがロボットという設定は庵野が出したアイデアだとの事。 そのヒロインのノノは案外と、人型サイズのバスターマシンか宇宙怪獣だったりして。
などと適当に思いついた。 そういう妄想はいいとして、#2でディスヌフの中でラルクと一緒にノノがハンドルを握ってディスヌフがいつも以上の力を出した時に、ラルクの頭は光ってたけどノノの頭は光ってなかった(クレフシン発光?)のだよな。 その辺がロボットだからという事で片づくのかもっと大切な伏線なのか。 #1ではノノの目が赤く光ったけど、ノノの目の中の星形のはトップレス能力を持つ人がエキゾチックマニューバでエーテルが光った時の光の形と関係があるのかな。 その辺気になるところ。



トップをねらえ2! 公式サイト
http://www.top2.jp/